2015年10月

ハロウィンですね。
数年前まではマイナー行事のひとつだったのが、今では国民的行事と呼べるほどのインパクトを持っています。
街を歩いていれば、Happy Halloween! と書かれたものを山のように見かけますね。
茨城県にもありましたよ。
Happy Halloeen! と書かれたカツオのたたきとか、大根とか、線香とか。

一周回って、線香はある意味正しい気がしてきます。

しかし、本来ハロウィンとはHappyなものであるのか。
見た感じ、あんまりHappy感が伝わってこない絵面なのですが。
そもそもハロウィンって何の日なんだ。よく分かりません。仮装してたらお菓子やら何やらがもらえる日だというくらいの認識です。

いや、待てよ。
仮装してたらお菓子やら何やらがもらえる……
それってもしかして、こういう日のことか。

kasou

優勝賞金は100万円。この不況の折に嬉しい賞金です。
しかも正月っぽくて、実にめでたい。
Happy New Yearの派生形であると考えれば、茨城県のアピタでそこらじゅうの刺身がHappy Halloween仕様になってるのも納得がいくというものです。

しかし、この仮説には疑問も生じます。
何故、あんなに大量の人たちが仮装しているのか。
ディズニーランドでは、数万人の人を集めて仮装イベントを行っているとのこと。
仮に5万人の団体出場だとすると、一人当たりの賞金は20円。こんなんじゃうまい棒2本さえ買えない。消費税払えない。
この説は考え直したほうが良さそうです。

むしろ、仮装して色々もらうならば、やはりこっちかもしれない。

Xjapan

右から2番目は佐村河内さんのコスプレでしょうか。
真ん中は……アナ雪? よく分かりません。

完成度は謎ですが、こうやってコスプレをしていれば、
観客は一人あたり120万円を置いていってくれるようです。
儲かって仕方ありませんね。

しかし。
世の中には「Trick or Treat」という言葉がある通り、
120万円はTrickを避けるための代償なのです。
そこまでの代償を払わせるって、一体どのようなTrickが用意されているのか……

その答えはここにありました。
これは、X JAPANのような存在の源流を作った、いわば始祖のひとつと言われる仮装パーティーです。

seikima

 一人だけ素顔で出ている人がいますが、彼らは悪魔なのでセーフ。
彼らは言うのです。

「お前も蝋人形にしてやろうか!!!」

怖いね。120万円くらい出しちゃうね。

調べてみたところ、彼らは1982年からずっとこのような仮装パーティーをしているようです。
良かった、日本のハロウィンはぱっと出の行事じゃなかった。

ということで、分かりましたね。
渋谷とか六本木でハロウィンの仮装をしている団体を見ても、決して近づいてはいけませんよ。
蝋人形にされてしまいますから。
もしくは120万円取られるか。
Happyなのは仮装している悪魔の手先なのであって、一般人はいつだって搾取されるだけなのですよ。



今日の曲 - X JAPAN「Joker
 

前回の記事の続き。

そもそも、 下火になったはずのヴィジュアル系が何故生き残っているのか。
CDの売れないこの時代に、どうやれば稼ぐことができるのか。

ぶっちゃけ、これは努力です。修行です。
血のにじむような修行をした結果なのです。
危険を顧みない危険な修行をし、様々な必殺技を使えるようになったのだ。
その必殺技の数々をお伝えしましょう。

(1)四身の拳
分裂することで仲間がいっぱい増えるというあれです。
本家の天津飯さんとは違い、まだ修行が足りないため四人に増えることはできません。
だいたいの場合、二つに分裂するようです。
彩冷える→4人(脱退)+1人(残留)
ドレスコーズ→3人(脱退)+1人(残留)
アポロ計画→3人(脱退)+1人(残留)
分裂することで、元々いたファンが両方を追いかけるようになり、結果として落とすお金の量が増えるって寸法さ! やったねたえちゃん! 報酬が増えるよ!

しかし、
天さんゴメンね…的な人が必ず一人は出てしまうのは仕様なのか。


(2)界王拳
戦闘力を数倍にする代わりに身体に極端な負荷がかかる、そんな危険な技です。

例えば、plastic treeというバンドがあります。
彼らは界王拳の使い手です。
最近、ニューシングルが出たのですが、

初回限定版A: CD+DVD(ライブ映像A)
初回限定版B: CD+DVD(ライブ映像B)
初回限定版C: CD+DVD(PV)
通常版: カップリングがいっぱい。

という危険な界王拳4倍に挑戦しています。なんという命知らずな奴等だ。かなり体に負担がかかるはず。
なお、訓練されたファンたちは視聴用とジャケ観賞用に2枚ずつ買うので、
界王拳8倍までを使うポテンシャルはあります。

しかし所詮は下火のヴィジュアル系。EXILEには遠く及ばないのだ。
彼らは界王拳17倍まで余裕で使いこなします
しかも、バージョン違いDVDのように負担のかかる危険な界王拳とは違い、
ジャケット違い17種です。ネスミスファンも安心だね!
しかも、買うと携帯クリーナーとかポスターとかついてくる! お得!


(3)元気玉
ちょっとの現金でも、たくさんの人から集めれば凄まじい現金になります。
そんな、努力・友情・勝利を地で行くような技です。

ヴィジュアル系には「チェキ」という概念があります。
一枚500円程度と、それ自体の儲けはそこまで多くないのですが、
量産可能なので札束を刷っているような気分です数多くの人に夢を与えることができます。
何枚用意してるかは分かりませんが、とりあえず、一人で何百枚でも買える仕様です。
どんなに作ってもだいたい売り切れるので、転売屋まで存在します

そこまで売れればセルくらいは倒せるだろという感じなのですが、
世の中にはそれだけでは満足しない奴等がいるのだ。
より高みを目指そう、魔人ブウまで倒そう、そんな意識の高い奴らだ。

己龍というバンドは、あるとき、こう叫びました
「地球のみんな! オラに、元気をいっぱい分けてくれ!」
そしてチェキは1枚1000円に値上がりし、地球のみんなは「ミスターサタンの言うことだから」と納得し、応援しながら大量の元気を奪われたということです。
でも魔人ブウが倒せたんだからいいよね。


 
今日の曲 - plastic tree「マイム」 

最近、ヴィジュアル系のことを調べる機会が多いのです。
一時期に比べれば随分と規模は縮小したものの、ヴィジュアル系はまだまだしぶとく生き残っているのです。 

ヴィジュアル系は、バンドだけでなくファンも独特の世界観を持っています。
だから、話を聞いても全く付いていけなかったりします。まだ中国語のほうが理解しやすい。

「あいつらコテビからソフビ風オサレになってたんだけど」
「いやあいつらは昔から名古屋系だから」 
とか、
「あの仕切りに下4にされてマジウゼェ、ウォール・オブ・デスで潰す」
とか、
「そこはドゲバンだろ、何畳んでんだよソフビじゃねーぞ」
とか、なんかそんな感じ。
基本的に不穏です。
「後ろのギャ男が発射台になってて、コロダイはいいけど逆ダイで潰された」
コロダイ逆ダイ柵ダイ背ダイ。なんか水族館みたいになってます。

あとは、メンバーのことを「麺」とよぶ風習があります。
麺。なるほど。いろんな麺がいますね。


・太麺
TERU2
 

・細麺
TERU1

・中華麺 
GLAY
 
・ショートパスタ(身長156cm)
hyde_vamps
 
・ロングパスタ(身長188cm)
hotei

 ・素麺
 kiryuuin


また、拉麺という食べ物もありますが、
大変怖い言葉であることが分かると思います。
何か、バンド同士の抗争とか、北朝鮮とか、そういったものを思わせる、大変事件性の高い言葉ですね。



TERU2

豚骨チャーシュー拉麺……
怖い……


 
今日の曲 - GLAY「VERB」 

「Hey, Siri!」と聞けば何でも分かる世の中なんです。
そう、iPhoneならね。

と言ったな。あれは嘘だ。


どうしても気になったので、Siriさんに「シャムシェイド」と聞いたんです。
最近何をしているのか知りたかったんです。

すると、最寄りの神社の社務所まで案内されました。

これは何を意味しているんだろう。
SIAM SHADEが売れるかはおみくじに全て書いてあるよ、という自信の表れなのか。
SIAM SHADEは呪われているから取り敢えず祓っとけ、という敵対心か。
SIAM SHADEが売れるかどうかはあなたに掛かっています、心願成就のお守りで援護してください、という課金案内か。
SIAM SHADEが売れるかどうかはあなたに掛かっています、だから10連絵馬で、愛情を目に見える形に残してください、という廃課金案内か。

Siriさんはシャムシェイドを聞き取ってくれませんでした。

でも確かに、
社務シェイドみたいなバンドがいたら売れる気もします。
 
ツアーパンフ! とか言って写経を売ったり、
CDにはおみくじが付いてて、通常版よりも初回限定版のほうが大吉が出やすかったりするのだ。
ツアーTシャツじゃなくてツアー袈裟を売ってるのだ。高いぞ。しかももとではほとんどかからないぞ。


ライブでは、最後の曲になるとサイリウムじゃなくて線香を振るのだ。
煙に燻されて、なんかいつも以上に泣けるバラードになります。
もちろん、線香は値段によってランクも変わる。
300円の杉線香(小)だったり、1000円の杉線香(大)だったり、5000円の白檀線香だったりがありますが、
アリーナに座るのであれば最低限、白檀やら伽羅だとかを持っていないと白い目で見られます。

ファンクラブの会員は「檀家」と呼ばれます。
自分たちの地域にライブや握手会が来た際には、礼儀としてお車代を渡す必要があります。
これはお気持ち程度ですが、本当に交通費だけしか渡さないと怒られます。しばらくライブに来てくれなくなります。
お車代に込められた気持ちが高ければ高いほど、向こうにも愛情が伝わります。

壊れるほど愛しても、3分の1も伝わらない

という歌詞は、愛だけでは伝わらないものもある! ということを示しているのです。
いや、別に、金を出せって言ってるわけではなくて。
ただ、分かりやすいモノに変換すれば簡単に見えるよ、というだけの話なのさ。

愛情を目に見える形で示した見返りはすごいです。
ファンクラブ会報の一番目立つ位置に名前が載ったりします。

金壱百万円 DAIGO

金五拾万円 ソニーレコード

金壱拾萬円 LUNA SEA

みたいな感じで。
その他にも、ファンクラブ会員No.に良い文字を使ってくれたりと、様々な見返りを用意しております。

これくらいの努力をすれば、音楽だけで大儲けできる人を幸せにできるのではないでしょうか。
ご検討のほど、お願いします。



今日の曲 - SIAM SHADE「1/3の純情な感情

 

前回の記事の続きですが、
うちの社食の凄いところはただ一点、

時々カレーさえまずいことです。

カレーをまずく作るなんて、相応の技術と悪意が無ければ不可能です。
何を入れてもカレーはカレーにしかならないのだ。

例えば、以前どこかで食べた水戸納豆カレーは非常にアレがアレでした。

インドで最もポピュラーなのはダールカレー(豆のカレー)とされていますが、それを独自解釈した結果が水戸納豆カレーなのだとしたら、
そいつはインドを誤解している。ただガンジスの下流を再現しただけじゃないか。
ある意味で究極のヘイトスピーチ。

まぁ納豆なら仕方ない。
もはや納豆自体がヘイトスピーチみたいなものだし。

何にしても、納豆の力を借りずにカレーをまずくできる奴は相当の技量を持った料理人に違いないのですが、
うちの社食は力ではなく技で勝負します。

米です。

先日食べたポークカレーは、米の粒界がほとんど見えませんでした。
粒じゃないので、数え方の単位が分かりません。
多分、一粒、二粒……といった粒単位ではなく、100g単位で売ってるに違いありません。
ほとんど餅です。硬さと弾力のない餅です。

yamatonori

もはや、こんな器に盛られていても不思議ではありません。
(事故米かな?)

カレーをまずくする方法として、このアプローチの凄いところは、
横展開の容易さと万能性です。

つまり、このヤマトのりをカレーに使用すればまずいカレーになり、
中華丼に使用すればまずい中華丼になり、
ちらしずしに使用すれば酢酸水溶液になり、
大ライスに使用すれば徳用のりになるのです。
舌きりスズメも大喜びです。

この米こそ、まさに、人類補完計画そのものと言っても良いかもしれません。

米たちは自らのATフィールドを無くし、
個々の不完全な米粒から、完全なひとつの生命(ヤマトのり)へと進化したのです。
そこには心の壁も、不必要な衝突も無い。
これこそ、人類のあるべき姿ではないでしょうか。

「エヴァシリーズを、本来の姿に」
「我ら人類に福音を齎す、真の姿に」
「等しき死と祈りをもって、全ての人々を真の姿に」
「それは、魂の安らぎでもある」

「では、食事を始めよう」



「……気持ち悪い」

(終劇)

 
今日の曲 - 「Komm, susser tod」 

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