2014年07月

黎明期のテキストサイトでよく使われた手法に「文中リンク」というものがあります。
このサイトでもよく使いますが、
ここが権威だからここを見てね、というときに使うのが基本用法です。

後は、大手サイトに限ってはHip-Hop的な使い方もできます。
ここがすげーぜよく見ろyo! ということで、弱小サイトを大手がフィーチャーする際に使うのです。
Dragon Ash featuring Aco, Zeebraみたいなものです。

(そしてその後で抜かれたり仲違いして、とても微妙な気持ちになるのです)


黎明期のテキストサイトの魂を受け継いだ町、追浜でも、それは例外ではありません。
前回の記事では、追浜では容量が足りないがために萌えキャラさえ自由に作れないという話をしましたが、
自分で作れないなら外に萌えキャラを求めれば良いじゃない、という真理に到達しました。

艦これです。
追浜のくせに、えらく新しいものに目を付けたものだとは思います。
どちらかというと、
エヴァ(神奈川県が舞台)だとか、
カレカノ(横浜が舞台)だとか、
ナディア(追浜には深海研究所がある)みたいなところとコラボして、
大多数の人には理解されず、一部の庵野監督に大ウケ、というのが追浜クオリティなのですが。

それはそれとして、このコラボは公式ページで大々的に宣伝されています。
艦これには、雷という艦娘が存在するようです。なるほど。
日本海軍といえば横須賀。うん確かに。
追浜には雷神社という神社が存在する。あーありますね。
だから追浜は艦これゆかりの地だ。

(えっもう一回言って)

追浜は艦これゆかりの地だ。

思わずフォント弄りをやってしまいましたが。
追浜は艦これゆかりの地なのです。疑いの余地などありませんね。
ありませんよね。

これで追浜も聖地です。ヲタが大挙してやってきます。すごい。
お金を落としてくれるから、商店街も儲かる。
どの店に金を落としてくれるんだろう。

スナック よし江とか。
…スナック トメとか。
……追浜堂のフランス書院文庫とか…
…………雀荘とか…

――すごいですね。
艦これだけで、商店街はいったい何年間儲かり続けるのだろう。



なお、残念なことに、
追浜のHPは謎の萌えキャラを載せたことでもう容量が限界ですので、
これ以上ネットでヲタに訴求することは出来ないのです。

でもこれで良いのだ。
歴史のある追浜という町が、
何の後ろ盾もない新興勢力である艦これをフィーチャーすることで、
追浜から艦これへと客が流れてくれればそれで良いのです。

なんというHip-Hop精神。
身を削ってまで仲間を引き上げてやろうだなんて、そんなこと、なかなか考えられるものではありません。

最後まで、追浜のすごさを知らしめるステマみたいな記事になってしまいましたね。


ここまで全7回、追浜のステマを続けてまいりました。
ごく一部には、少し厳しめの突っ込みもありましたが、
これはDisです。横須賀人たる私のHip-Hop精神です。ネイビーバーガー的な心の広さです。

そんな異国情緒漂う追浜へ、一度来てみてはいかがでしょうか。



なお、追浜に漂うのはフィリピン情緒です。
フィリピンパブでフィリピン体験ができる町です。


前々回
前回と、oppama自由が丘及びその公式キャラクター、ネルについて書きましたが、
ネルを書いたのはもちろん追浜の人間ではありません。
そりゃそうだ。
ISDN回線を使うような追浜人が、PhotoshopやらIllustlatorやらのアドビ系セレブ系ソフトを使えるはずはありません。
その辺りのセレブソフトは起動するたびにOSを巻き込んで落ちるから、追浜人にとってはほとんどウィルスと同義なのです。

ですので、追浜人が使うことのできるソフトなんてほとんどありません。
メモ帳か、
電卓か、
マインスイーパか、
ペイントか。
主にこの4つです。

ソリティアはクリアした瞬間のエフェクトで落ちます。だからウィルス。
もちろんExcelだって使えません。自動バックアップが何時間たっても終わらないのです。

先述の追浜公式サイトも、ちゃんとその4つのソフトを駆使して作っているんです。
タグはメモ帳に手打ち。ブラウザはInternet Exploler5.0。6.0は重いので使いません。
もちろん日本語入力は一太郎です。

そんな環境下で、あのようなフルカラー(windowsでは1677万色のこと。とても重い。)のイラストを描けるわけがありません。
16色gifくらいじゃないとISDNでは重すぎて表示されません。
フロッピーディスクにも入りません。

もちろんネルの画像も追浜人にとっては重すぎます。
500KBとか、追浜人の愛用するISDNでは表示に1分かかるから。

だから、実は追浜公式サイトには、追浜人にも見やすい萌えキャラがいます。

oppamakko
このキャラクターが追浜の萌えキャラです。
なんかテキストサイト黎明期に見たことがあるような無いようなタッチですが。


ちなみに詳細は不明です。
情報は一切ありません。

せっかく書いたんだから情報くらい公式サイトに載せればいいじゃないか、そう思うかもしれません。
しかし、そう思うあなたは、まだ追浜のことをよく分かっていないのです。

詳細データ、載せられるものなら載せたい。

でも、

残念ながら容量が足りないのです。

そう。コンピュータの初期は容量との戦いでした。
ドラクエ1では、カタカナを20文字しか登録していません。
スーパーマリオブラザーズでは、雲と木の形が同じです。
ロックマンでは、スコア表示を削りました。
そのように涙ぐましい努力をすることで、限られた容量の中にすべてを詰め込みました。

追浜もそうなのです。
先ほどの萌えキャラの容量は、188kB。
ISDN回線時代では考えられない重さです。

きっと、世紀末である追浜のホームページに許された容量は、200kB程度しかないのでしょう。
そのすべてを注ぎ込んで、解像度の良い萌えキャラを載せたのです。
結果として、文字が一文字も登録できなくなったというダメージを負いながら載せたのです。

その心意気、まさに強敵(とも)と認めざるを得ません。


これは追浜のステマですが、
ISDNの苦しみを知らない人にはわからない日記かもしれません。

つまり、
追浜のステマなのに追浜人にしか分からないという内部矛盾。

まぁ愛深き故に愛を捨てた帝王とかもいることだし、
世紀末に内部矛盾は付き物なのかもしれません。



追浜については無限に日記を書けそうですが、
あまりやりすぎると現代人を置き去りにしそうなので、
次回で一旦終了とします。

追浜について見ていく雑記その4。

昨日は追浜の萌えキャラ、ネルについて書きました。
ネルとは、追浜にあるマンションの公式キャラクターです。
それがいつの間にか、追浜の萌えキャラということにされているのです。

このマンションは当初、次のようなキャッチコピーを掲げていました。
『oppama自由が丘で、フリスムはじまる。』

フリスムのことはよく分かりません。
フリスク的な何かのことでしょう。
追浜では、時はまさに世紀末で、生きるのが辛いつらい。という意味に違いないので深くは追及しません。

問題なのは、oppama自由が丘のほうです。
自由が丘といえばあれです、田園調布にほど近い、ハイソサエティーかつムッシュマダームがシルブプレな街。
なんでそれがoppamaと結びついてるの、出会うはずの無い二人が出会っちゃったの。

そう思うかもしれません。
でも実は、追浜と自由が丘には様々な共通点があります。
・両方とも日本円で買い物ができる。

以上。

全く見分けがつきませんね。なので、逆に自由が丘と追浜の違いを挙げてみます。

・自由が丘にはお洒落な雑貨をたくさん置いている雑貨屋があるが、
追浜にはお酒で真っ赤な人がたくさん飲んでいる居酒屋がある。

・自由が丘では国際交流が盛んで、外国人とお酒を飲めるパーティーイベントがたくさんあるが、
追浜では国際交流が盛んで、フィリピン人とお酒を飲めるフィリピンパブがたくさんある。

・自由が丘では中華料理屋や中国気功の店など、中国体験のできるお店がたくさんあるが、
追浜では中国体験のできる雀荘がたくさんある。

・自由が丘の香辛堂はスパイスの品揃えの豊富さで知られるが、
追浜の追浜堂フランス書院の品揃えの豊富さで知られる。

・自由が丘では小さな隠れ家的ダイニングでお酒を楽しめるが、
追浜ではガード下に隠れた小料理屋でお酒を飲める。
ただし、店主の寿命などの関係で、そういう小料理屋は減少傾向である。

こうやって見てみると、小料理屋が減少していること以外はほとんど同じですね。
驚くほど見分けがつきません。
oppamaと自由が丘がくっつくのは生まれたときから約束されていた必然、すなわち運命だったのです。

ドラゴンボールの世界では、
同程度の実力を持つ二人が合体すると、とんでもない力を生み出すらしいです。
oppama自由が丘。
この夢の合体は、一体どのような力を生み出すのでしょうか。
とても楽しみです。


ここまで数回、追浜という土地について見てきました。
act.0 act.1 act.2

信じがたいことに、追浜には萌えキャラが存在します。
ただこの一点においては横須賀市本体にさえ引けを取りません。

・追浜の萌えキャラ:ネル
lune1



・(比較用)横須賀の選挙公報ゆるキャラ「選挙マン」
senkyoman
先行者かな?


見て分かる通り、こと宣伝キャラクターにおいては追浜が大きくリードしています。
キャラ自体の造形も、萌え絵と正統派アニメキャラの間で上手くバランスを取った、誰にも口当たりの良いデザインです。

lune2

この「ネル」は追浜に新しくできたマンションのイメージキャラクターで、
都心を走る電車にもよく出ていました。
ですので、東京都民に追浜の間違ったイメージを植え付けるのに一役買ったようです。

(お金の力ってすごい)

このポスターを見て、
まさか恋するフォーチュンクッキーにパチンコ屋が出演する町だとは思うまい。

この細かい設定については、マンションの公式サイトに出ています。
読んでみたところ、
どうやらネルは、一人前のスマイルマスターになるため、遥か遠く追浜の地へやってきたようです。

スマイルマスターが何なのかは分かりませんが、多分、たくさんのスマイルを集める必要があるのでしょう。
マックで言うと1000店舗くらいだろうか。
そりゃ王女だからそれくらいは。

では何故、追浜に来てしまったのでしょうか。
全盛期は20店舗以上あったスナック・小料理屋も、生物の逃れられない宿命により半数以下に減ってしまったこの町に。
こんな場所ではスマイルなど集めようもなく、スマイルマスターとしての資質さえ疑われかねません。
これで本当に良いのか、ネル。

それともまさか、こういうことなのでしょうか。
akagi
道は自分で切り開く系のヒロイン。
いずれにしても、常人の思考回路でないことだけは確かです。


さぁ、ネルに興味がわいてきましたね。
そんなあなたのために、公式グッズも用意されています。

非売品です。

マンションギャラリーに行けばもらえるようですが、
もらえる条件は知りません。
どうしても欲しければ、マンションを買えばクリアファイルくらいはもらえるのではないでしょうか。

資料請求は公式サイトから。
さぁ、ネルに会いに行きましょう!!!

(これは追浜のステマです)


前日は無駄に話が長くなりましたが、本題はここから。ようやく追浜の話に入れます。

ADSLを手に入れて、現代人の仲間入りが出来たのがよほど嬉しかったのでしょう、
横須賀市はインターネットを使ったPRに力を入れ始めています。

横須賀市でググると、1ページ目を横須賀公式サイトが埋め尽くしています
観光情報だったり、ネイビーバーガーだったり。とても力が入っています。

その傾向に漏れず、追浜も観光協会を立ち上げました
気合が入ってます。
ページの作りは10年前のWebサイトを見ているようですが、これはセンスが古いのではありません。
ISDNユーザーである横須賀市民に配慮し、なるべく容量を減らすための工夫なのです。
なんか全体的に画質が荒いのは、「画像の表示に1分かかる! bmpを使う奴許さねぇ」というネット原始時代によくあったトラブルを防ぐための手立てです。

しかし、そんな気遣いも現代人であるgoogleさんには通じません。
やる気がないと判断されたのか、観光協会は検索の1ページ目には出てきません
中学校や高校、挙句の果てには地元のスーパーの特売情報にさえ負けてます。
もはや完全に個人のHP扱いですね。

日本人の気遣いはアメリカ人に通じないのかもしれません。

しかし、やる気を出した横須賀市に触発されたのか、
追浜もついに時流に乗ることが出来ました。やったね。
これが追浜の全力を注ぎこんだ、
恋するフォーチュンクッキー・追浜verです。



まさかの若干乗り遅れです。
まさかの今でしょです。



とは言え、これくらいの乗り遅れ感はまぁ10年後に見れば誤差なのでしょう。
だからそんなの関係ねぇ!(これは誤差とは言えないくらい古いです)(7年前のネタでした)

内容を見ると、やはりすごいです。追浜感を押し出すことに関しては他の追随を許さない。
・出てる店はほとんど飲み屋とパチンコ屋。
・だって他の店無いし。
・後は子供たちや中高生がいっぱい。
・でも、出てる子供や中高生の8割は追浜と関係ないです。
・横須賀市の他地域から送り込まれています。
・だって追浜にはそんなに若い世代が居ません。
・一番はしゃいでるのは市長です。
・次にはしゃいでるのは小泉新次郎です。
・もう追浜関係ないじゃん。
・日産はノリノリで踊ってますが、生産は絶賛縮小中。

町おこしにパチンコ屋を使うというのが一番の英断だと思いました。(小学生並の感想)


なお、この動画はISDNでダウンロードすると10分程度かかるので、
追浜の人たちはこの企画の存在を未だに知りません。

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